この記事の監修者

医療法人社団ウェルエイジング
Dクリニック東京 ウィメンズ

チーフ 糸井 麻美 (いとい あさみ)

2013年、クリニックに入職。入職時より女性の発毛治療と抗加齢医学を学び、カウンセラーとして患者さまからのお悩みをお聞きし、治療前の不安な気持ちに寄り添い、安心して治療を開始できるように心を尽くしてきた。
現在はDクリニック東京 ウィメンズ のチーフスタッフとして活躍中。患者さま一人ひとりに丁寧に向き合う診療を行うよう、スタッフに対して接遇向上や発毛治療に関する知識の強化を図るとともに、患者さまが心地よく過ごせる雰囲気づくり等にリーダーとして注力している。

「薄毛の悩み」でクリニックを受診する女性が増えています。女性の薄毛にはFAGA/FPHLや休止期脱毛症などさまざまなタイプがあり、原因も生活習慣やホルモンの乱れ、加齢などさまざまあります。女性の薄毛のおもな原因とその対策について解説します。

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女性の薄毛、気になるその原因を知りたい!

女性でも薄毛で悩んでいる人は少なくありません。「薄毛の悩み」というと男性の専売特許だと思っている人も少なくないかもしれませんね。

ウィメンズヘルスクリニック東京の女性頭髪専門外来でも、来院者数が10年間で約10倍に増えています。

その一方で、「薄毛の悩みは自分だけ」と思い込んで、だれにも相談できずに悩んでいる女性も多いようです。
女性の薄毛の原因は何でしょうか?
女性の薄毛の予防・対策にはどんな方法があるのでしょうか?

女性の薄毛の原因と、その対策について解説します。

(参照|アンファー「女性のヘアロスが深刻化 頭髪専門クリニックの患者数は10倍  ロングヘアだったバブル世代の女性は今、スキンケアよりヘアケア」)

女性の薄毛の原因と対策(1) 抜け毛のメカニズム

女性の薄毛の原因について知る前に、抜け毛のメカニズムや基準についておさらいしておきましょう。

ヘアサイクルと抜け毛

そもそも毛髪は、なぜ抜けるのでしょうか?
たとえば、爪も毛髪のように伸びますが、爪はある日突然、根元から抜けたりはしません。

毛髪には「ヘアサイクル(毛周期)」という成長のリズムがあって、「発毛→成長→停滞→脱毛→発毛」というサイクルを繰り返しています。

<健康なヒトの毛髪のヘアサイクル>
成長期(2〜6年):毛母細胞が増殖して毛髪をつくっている時期
退行期(2〜3週間):成長が不活発になり、退縮する時期
休止期(3〜4か月):成長が完全に止まり、脱毛する時期

(参照|「男性型脱毛症の治療薬」森岡進(2010)

ヒトの毛髪は約10万本あり、そのうち毛包が休止期にあるものが7〜13%を占めているといわれています。
休止期では毛母細胞の分裂が完全に止まり、触るだけで抜けやすくなります。また、休止期から成長期へと移行して、新しく生えてきた毛髪に押し出されるようにして抜ける毛髪もあります。

こうした自然な抜け毛は、1日100本以下であれば正常範囲と考えられています。

つまり、「薄毛」になるのは、なんらかの原因で1日100本以上の抜け毛が長期間続いている状態で、これを「病的脱毛」と呼びます。

(参照|「髪の健康を考える〜美しい髪で過ごすには〜」植木理恵(2013)

女性の薄毛の原因と対策(2) 女性の薄毛の分類と原因

では女性の薄毛には、どのようなものがあるのでしょうか?

1.女性男性型脱毛症(FAGA/FPHL)
典型的な男性の薄毛「男性型脱毛症(AGA)」と同じような仕組みで、女性に起きる薄毛(脱毛)を「女性男性型脱毛症(FAGAまたはFPHL)」と呼びます。

FAGA/FPHLによる薄毛の原因は、遺伝的要因と男性ホルモンの影響です。

毛乳頭細胞から毛母細胞へ、毛髪の成長を促進するシグナルが出されています。
しかし、前頭部や頭頂部の毛乳頭細胞には多くの男性ホルモン受容体があり、この男性ホルモン受容体に男性ホルモンが作用すると、毛髪を軟毛化させるシグナルが出されます。

さらに、男性ホルモンの1つであるテストステロンは、毛乳頭細胞で5α-還元酵素(5a-リダクターゼ)の働きで、DHT(ジヒドロテストステロン)というさらに活性の高い男性ホルモンへと変化します。このDHTと前述の男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)が結合し、毛髪の軟毛化が進行しやすくなります。

こうした毛母細胞の活動を抑制する物質が毛乳頭細胞でつくられることが、AGAやFAGA/FPHLによる薄毛を進行させる原因です。

なお、FAGA/FPHLについては、当ウィメンズヘルスクリニック東京のコラムにも詳しい記事があります。ぜひ、ご覧ください。

女性特有の薄毛FAGAの原因と治療法は?

2.休止期脱毛症
ヘアサイクルの休止期にある毛髪の割合が増えて薄毛になるのが、「休止期脱毛症」です。

休止期脱毛症の原因には、さまざまものがあります。

<他の疾病に起因するもの>
・甲状腺疾患
・膠原病
・腎障害
・肝障害
<生活環境が起因するもの>
・無理なダイエット
・栄養障害
・鉄欠乏症

<ホルモンバランスの変化によるもの>
・ピル(経口避妊薬)の中止
・出産後の脱毛

このほか、精神的ストレスによるものなどが挙げられます。

3.円形脱毛症
円形脱毛症は、毛髪や体毛が円形状に脱毛するものです。

かつては精神的ストレスが原因といわれたこともありますが、近年の研究では「自己免疫疾患異常」が原因であるといわれています。

4.薬剤性脱毛症
薬剤の影響で薄毛になる場合もあります。

抗がん剤などは、毛髪や全身の体毛が急激に脱毛します。
また、三環系抗うつ剤やSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)、スタチン製剤、βブロッカーなどの薬剤でも、休止期毛が増えて薄毛になることが知られています。(※参照)

5.加齢変化
女性の場合、更年期前後で薄毛に気付くことが多く、ホルモンバランスが変化する閉経前後から顕著になるといわれています。

頭部全体が薄毛になり、毛髪は細くなり成長も遅くなっていきます。また、皮脂の分泌が低下することで、毛髪が乾燥しやすくなり、ツヤが失われて薄毛が目立つようにもなります。

6.牽引性脱毛症
ポニーテールやアップのヘアスタイルなど、同じ部分の毛髪を強く引っ張るヘアスタイルを続けていると、その部分が薄毛になることがあります。

なお、女性の薄毛については、当ウィメンズヘルスクリニック東京のコラムに詳しい記事があります。ぜひ、ご覧ください。

頭皮がベタ付く脂漏性皮膚炎(脱毛症)の原因と対策
大量のフケが出る粃糠性湿疹(脱毛症)の原因と対策
頭部全体で髪の密度が減ってしまう「びまん性脱毛症 」とは?

(※参照|植木理恵「髪の健康を考える〜美しい髪で過ごすには〜」

女性の薄毛の原因と対策(2) 女性の薄毛の分類と原因

女性の薄毛の原因と対策(3) 女性の薄毛を抑える対策

女性の薄毛の予防や対策には、どのような方法があるのでしょうか。
FAGA/FPHLや休止期脱毛症の対策を中心に、考えてみましょう。

1.ミノキシジル外用薬
ミノキシジルは発毛効果の高い薬剤で、日本でも一般用医薬品として市販されていたり、薄毛治療専門クリニックでオリジナル製剤が処方されていることもあります。

AGA治療薬としてよく知られている「フィナステリド(商品名「プロペシア」MSD社から販売)」や「デュタステリド(商品名「ザガーロ」グラクソ・スミスクライン社から販売)」は、男性ホルモンに作用するもので、女性への使用は適用外となっています。

一方、ミノキシジル外用薬は、女性の薄毛にも安心して使用することができます(授乳期の女性など一部の例外を除く)。

なお、ミノキシジルについては、当ウィメンズヘルスクリニック東京のコラムにも詳しい記事があります。ぜひ、ご覧ください。

ミノキシジルは女性薄毛治療の強い味方!効果と副作用を解説

2.生活習慣の改善
意外と知られていませんが、薄毛と生活習慣には密接な関係があります。
生活習慣が乱れると薄毛の進行が促進されたり、薄毛治療の効果が抑制されたりします。

女性の薄毛予防・対策に悪い影響を与える生活習慣を挙げてみましょう。

・不規則な生活
・偏った食生活
・睡眠不足
・精神的ストレス
・喫煙
・過度の飲酒

女性の薄毛対策には、これらのマイナス要因を少しでも減らすような生活改善をすることをおすすめします。

女性の薄毛の原因と対策(4) 薄毛治療専門クリニックでの治療

薄毛を本格的に治療したいのであれば、皮膚科や薄毛治療専門クリニックでアドバイスを受けたり、施術・治療を受けるとよいでしょう。

とくに薄毛治療専門クリニックでは、薄毛の原因分析や、その原因にあった施術や投薬・治療を受けることができます。ご自身での薄毛対策は大事ですが、専門的なアドバイスは安全に治療を進める上で安心、かつ有効と言えるでしょう。

ウィメンズヘルスクリニック東京の女性頭髪専門外来では、FAGA/FPHLをはじめとした女性の頭髪・薄毛に関する悩みの相談・治療を行っています。
無料カウンセリングもありますので、ぜひご相談ください。

ウィメンズヘルスクリニック東京 無料カウンセリング

また、ウェブサイトで簡単にできる「頭皮セルフチェック」もあります。
薄毛が気になる女性は、まずはセルフチェックで頭髪の健康状態を確認してみてはいかがでしょうか。

ウィメンズヘルスクリニック東京 頭髪セルフチェック

女性の薄毛の原因と対策(4) 薄毛治療専門クリニックでの治療

【まとめ】

女性の薄毛の原因とその対策について、おわかりいただけたでしょうか。

ひとくちに「女性の薄毛」といっても原因はさまざまです。
原因が異なれば、対策や治療法も違ってきます。薄毛の原因を知って、効果的な対策や治療を行うには、やはり薄毛治療専門クリニックを利用するのがよいでしょう。

もし薄毛が気になるのであれば、早めに女性専用の薄毛治療専門クリニックを受診することをおすすめします。

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