この記事の監修者

医療法人社団ウェルエイジング
Dクリニック東京 ウィメンズ

チーフ 糸井 麻美 (いとい あさみ)

2013年、クリニックに入職。入職時より女性の発毛治療と抗加齢医学を学び、カウンセラーとして患者さまからのお悩みをお聞きし、治療前の不安な気持ちに寄り添い、安心して治療を開始できるように心を尽くしてきた。
現在はDクリニック東京 ウィメンズ のチーフスタッフとして活躍中。患者さま一人ひとりに丁寧に向き合う診療を行うよう、スタッフに対して接遇向上や発毛治療に関する知識の強化を図るとともに、患者さまが心地よく過ごせる雰囲気づくり等にリーダーとして注力している。

産後の抜け毛は、半年~1年程度で治まる、というのが一般的です。何故半年~1年という期間なのでしょう。そしてその期間が過ぎても抜け毛が治まらなかったら、どうしたら良いのでしょうか。日常生活でできることを、お教えします。

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産後の抜け毛は多くの経産婦が通る道

産後に髪が抜けるのは、実は多くの経産婦が経験しています。
大半の人にとって、産後の抜け毛は一過性の現象で、ある程度の期間を過ぎるとまた毛量が戻ってきます。

でも、いつまでもオシャレでありたい女性にとって、髪が抜けてボリュームがダウンするのは気になりますね。
髪型が決まらないと、外出するにも今ひとつテンションが上がりません。

先輩たちはどうやってこの抜け毛の時期を乗り切ったのでしょう。

産後の抜け毛の期間はいつまで? 終わりはあるの?

産後の抜け毛、いったいいつまで続くのでしょう。
それでなくても慣れない赤ちゃんのお世話や、自分の体の回復、忙しさを増した家事などで、なかなか気の休まる暇がないのに、それ以上の悩み事は勘弁してほしいですね。

でも、大丈夫。
終わりのない夜がないように、産後の抜け毛にもちゃんと終わりがあります。

産後の半年~1年で 抜け毛が治らなければ、他の原因も疑って

一般的に、産後しばらくして始まった抜け毛は、半年~1年で治まることが多いようです。
1年以上経っても一向に治まる気配のない抜け毛は、産後の抜け毛ではない、他の原因による抜け毛であることが多いので、もし心当たりがあったら、治療が必要です。

1年、というと生まれた赤ちゃんがそろそろ歩き始める頃。歩かないまでも、伝い歩きは始めている頃です。その頃までには、きっと産後の抜け毛も治まります。
あまり深く考えず、一時的なものと腹をくくってその時期を過ごしてください。
抜け毛を心配するあまり、それがまた新たなストレスを生むことになると、かえって悪循環になりかねません。

ズバリ! 産後の抜け毛の原因は!?

産後の抜け毛の原因には、女性ホルモン、中でも「エストロゲン」というホルモンの分泌量が大きく関与しています。

女性ホルモンとひと口に言いますが、日常的に女性の体のサイクルを司っている女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種類があります。

エストロゲンは卵胞ホルモンで、女性らしい体をつくったり、肌や髪の潤いを保ちます。
プロゲステロンは黄体ホルモンで、妊娠の継続をサポートし、女性の体を守る働きや、時には眠くなったり食欲を増したりする働きをします。

髪の毛にかかわるのは、エストロゲンというホルモンです。

女性は妊娠すると、「妊娠後期に向かい」エストロゲンが多量に分泌されます。エストロゲンの作用で、ヘアサイクルの成長期が延長されます。つまり通常より抜け毛が少なくなるのです。その結果、妊娠中の毛量は通常より豊かになっているはずです。
それが、出産によって妊娠期間が終了、エストロゲンの分泌量も元に戻ります。
今まで延長されていた髪の毛の成長期も終わり、一気に休止期に入ります。
そのせいで一時的に抜け毛が増えるのです。

しかし、よく考えてみてください。
妊娠中は、エストロゲンの分泌量が増えていたのです。
出産によって、もとの分泌量に戻っただけで、以前より減ったわけではありません。
一時的に抜け毛が増えますが、ヘアサイクルが元に戻っていくにしたがって、髪の毛もまた生えてきますし伸びてきます。

「いつになったら産後の抜け毛が治まるのか」は、個人のヘアサイクルによって違いがあるため、はっきりと「●ヶ月後です」と断言はできません。
また、母体の回復具合にもよります。
ですから、「半年から1年をめどに」というちょっと漠然とした答え方になりますが、これが妥当な答えでしょう。

妊娠することが無ければとうに寿命を迎えていた髪の毛が、妊娠することで成長期が延び、寿命も延びていたのです。
それが産後、次々と抜けてくるので驚いてしまいますが、上記の説明をお読みいただければ、一時的なことだということがお分かりいただけることと思います。

産後の抜け毛はあくまでも一時的なもの。
そう思って大きく構えて、あまり神経質にならないようにしてください。

産後の抜け毛の対策はこれとこれ!

一時的なものだと分かっていても、抜け毛対策を講じずにはいられません。
日常生活で効果的な対策がいくつかあります。

(1)食生活
「体は食べたものでできている」という言葉がありますが、髪の毛だって同じこと。食べたものでできています。
脂っこいものばかり食べている、ファストフードばかり食べている、面倒くさいからお菓子を食べて食事代わり、肉は好きだけど野菜は好きじゃない……
そんな食生活を送っていませんか。

髪の毛の成分は、そのほとんどがケラチンというタンパク質です。
ケラチンは、18種類のアミノ酸が結合してできています。
18種類のアミノ酸を食事から摂取しようとすると、バランスの良いきちんと食事が必要です。

また、母乳育児をしているママはなおのこと、体がエネルギーを必要としています。「早く体型を戻したい」などとこの時期に無理なダイエットを行うのは良くありません。

泣いている赤ちゃんのお世話をしたり、おっぱいをあげたりと慣れない育児でつい自分の食事はその辺にあるものを食べておしまい、などということになりがちですが、意識してきちんと栄養を摂取するようにしてください。

(2)生活習慣
産後のママはどうしても睡眠不足になりがちです。
赤ちゃんは昼も夜もなくおむつを汚し、泣き、空腹を訴えます。慣れない育児に家事も加わり、思うように体を休める時間も確保できないことも少なくありません。
また、慣れない育児からストレスが溜まっても、なかなかそれを発散する機会がないこともあるでしょう。
パパや周りの家族などの協力を得ながら、できるだけママが体を休める時間を確保したいものです。

また、たまにはパパや家族に赤ちゃんを預けて外出するなど、現状でできるストレス発散法を見つけ、上手に発散してください。

育児に忙殺される時期は、上手に家事の手を抜くことも大事です。抜けるところは手を抜いて、ママの精神状態が良いほうが、赤ちゃんにとっても、髪の毛にとっても重要です。

(3)ヘアケア
産後は体全体が敏感な状態になっています。女性が一番それを感じるのはやはりお肌。そして頭皮とて例外ではありません。
これまでのシャンプーでは刺激が強く感じられる時は、頭皮に優しいシャンプーやヘアケアアイテムを使用してみましょう。

市販の育毛剤に頼りたくなる気持ちも分かりますが、授乳をしているママの場合、おっぱいへの影響も懸念されますから、授乳期間が終わるまで待つか、メーカーや医療機関に相談してからの使用をお勧めします。

繰り返しになりますが、産後の抜け毛はあくまでも一時的な現象です。
オシャレ心を失わずに、この時期を乗り切ってください。
ターバンや小物を上手に使ってカバーするのも良いでしょうし、ある程度伸びてきて抜けなかった他の髪と長さが揃うまで、いっそショートヘアにしてしまうのも一案です。

産後の抜け毛の対策はこれとこれ!

2人目以降の出産や高齢出産の場合は抜け毛はどうなる?

産後の抜け毛の大きな原因はホルモンの分泌量に関係しています。
この原理は何人産んでも変わりません。
それでも、大きな違いが2つあります。

1つは、「初めての出来事ではない」こと。
産後の抜け毛の原因の1つに、ストレスがありますが、そのストレスは慣れない育児から来るストレスもあるでしょう。

2人目以降の出産の場合、初めての出来事ではありません。過去に経験したことをもう一度おさらいしているようなもの。
このゆとりの有無はママの心身に大きく影響します。
ゆとりがある分、育児のストレスも感じにくくなり、これは髪の毛の成長には大きくプラスに働きます。
抜け毛のリスクが減るのです。
これは嬉しいですね。

もう1つの違いは「前回の出産より確実に齢を重ねていること」。
これは残念ながら抜け毛にとってはリスクにつながります。
齢を取ると、疲労からの回復が遅れるように、出産からの回復も遅れます。特に2人目以降の場合、生まれた赤ちゃん以外にお兄ちゃんやお姉ちゃんがいて、その子たちのお世話もあります。ママの体はさらに疲れます。

また、女性の抜け毛の原因に「加齢」がありますが、前回の出産時より確実に齢を取っている分、産後の抜け毛が加齢による抜け毛へとつながっていく可能性もあるのです。
産後の抜け毛のタイミングと、加齢による抜け毛のタイミングが重なってしまうこともあります。

2人目以降の出産や高齢出産の場合、産後の抜け毛という「一時的な抜け毛」だけでなく、加齢による抜け毛という「自然現象の抜け毛」のリスクが高まります。
もちろん、すべての方に抜け毛が見られるというわけではありませんが、頭の隅に覚えておいてください。

他にも産後の抜け毛に関する記事がございます。よろしければ合わせてお読みください。

産後の女性に特有の「分娩後脱毛症」って何?

(参照|ヘアメディカル「女性の抜け毛の原因と対策」

「産後の抜け毛」が止まらない…そんな時は専門クリニックに相談を

産後の抜け毛は、一時的なものですから、あまり気にせず過ごしてください。食生活や睡眠不足、ストレスの解消などに気を配りながら生活していれば、半年~1年程度で治まります。
いつまで経っても抜け毛が止まらない、抜け続けている、そう感じたら、もしかしたら産後以外の原因による抜け毛かもしれません。

気になる方は「頭髪セルフチェック」もご活用ください。

抜け毛についての不安は、1人で思い悩んでいても解決しません。
専門クリニックに相談しませんか。

ウィメンズヘルスクリニック東京は、ホルモンバランスに着目した女性に特化した医療を提供しています。
産後の抜け毛だけでなく、ストレスや生活習慣などを聞き取りながら、その人に合った治療法を提案します。
ホルモンバランスの乱れから来る抜け毛には、ホルモン補充療法や各種点滴など、専門クリニックならではのアプローチで貴女の悩みの改善に向き合います。

ご相談だけでも問題ありません。気になったら、まずは無料カウンセリングからお気軽にお申し込みください。

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「産後の抜け毛」が止まらない…そんな時は専門クリニックに相談を

(まとめ)

基本的に産後の抜け毛は一時的なものですので、安心してください。
ママができるだけ体を休め、元気にしていれば、時期が来れば治ります。
ただ、産後だけじゃない理由が加わると、いつまでも抜け毛が止まらないことも考えられます。
そんな時は、迷わず専門クリニックに相談しましょう。

今回の産後と抜け毛についての記事は以上です。

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