ヘアライター佐藤友美の 人生は髪から変わる

Special Hair Column

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髪は顔の一部。いやむしろ、「髪はほぼ、顔」

顔と髪は別モノではない

ヘアライターのさとゆみです。
髪は、365日、24時間、あなたと一緒にあるものです。メイクは毎日洗い流すし、服も毎日同じ服は着られない。だけど、髪は裸になっても、寝ている間も、自分にくっついている存在ですから、その髪に対して投資をするのは理にかなっています。
でも、こういう話をすると、「顔(メイクやスキンケア)にはお金をかけられるけれど、髪にお金をかけるのはもったいない気がする」という声を聞きます。

そういう人に、ちょっと考えてもらいたいと思うことがあります。

どうしてあなたは、顔と髪を切り分けて考えるのでしょうか。
髪って、本当に顔とは別モノなんでしょうか。

みなさんは、まつ毛のことを顔の一部だと思っていますよね。眉毛のことも、もちろん顔の一部だと思っているはずです。まつ毛も眉毛も、顔から生えている毛ですものね。
一方、髪の毛だってやっぱり「顔から生えている毛」です。しかも、まつ毛や眉毛よりも、よっぽど広い面積で大量に生えている毛です。

そう考えてみると、「髪は顔の一部」というよりも、「髪はほぼ、顔」と言ってしまって間違いありません。ほとんど顔なのであれば、メイクやスキンケア同様、髪をケアすることも、顔をケアすることの一部です。

多くの女性は、顔と髪は別のものと考えています。
でも、美しい女性は、「髪はほぼ、顔」と考えて、髪に手をかけています。髪をぞんざいに扱っていると美しく見えないことを知っているので、髪を大切に扱っているのです。
日本以外の国、とくにアメリカやヨーロッパの女性も、髪の大切さをよく知っています。彼女たちが髪にかける執念はめちゃくちゃ強いし、メイクは日焼け止めにマスカラだけという女性でも、髪だけは時間をかけてセットします。

横顔は、ほとんど髪だけ

実は私たちの24時間の生活の中で、正面からまじまじと顔を見られている時間はほとんどありません。
多くの場合は、横顔を見られていたり、後ろ姿を見られていたり、デスクに座って作業をしているなら、話しかけてくる人に見られているのは頭頂部だったりします。
横顔の場合、目にうつる面積のほとんどは髪です。だいたい80パーセントくらいでしょうか。
後ろ姿や頭頂部なんて、100パーセント髪しかありません。

つまり、「私自身は、私の顔をよく見ている」けれど「私以外の人は、私の髪をよく見ている」のです。
自分にとっては、「髪は顔の額縁」くらいの存在かもしれませんが、髪80パーセントのあなたや、髪100パーセントのあなたを見て、あなただと認識している人はたくさんいるのです。そう考えると、やっぱり「顔と髪は別モノ」なんて、言えないですよね。

第一印象も最終印象も、大事なのは髪

ところで、髪が「第一印象」と「最終印象」に直結しているのはご存知でしょうか。
たとえば黒髪のストレートの人を見ると、私たちは「上品そうだな」とか「大人しい人なのかな」といった印象を受けます。
明るい髪色のベリーショートの女性を見ると私たちは、「活発そうだな」とか「元気な人なのかな」といった印象を受けます。
世の中には、こういった髪が持つ第一印象を上手く使って、自分のイメージをブランディングしている人たちがたくさんいます。

第一印象だけではありません。人は、その人が目の前にいないときにも、記憶にあるその人のイメージを引き出して会話をしています。このときに引き出されるイメージを私は「最終印象」と呼んでいますが、その「最終印象」に残りやすいのも、髪なのです。
たとえば、初めて会った人のことを、あとから思い出すとき、「あのショートカットの奥さんが……」とか「一人、髪をひっつめにしていた人がいたでしょ?」いった言い方をすること、よくありますよね?
これは、髪が「最終印象」に残っている証拠です。

この観点からみても、やはり、「髪はほぼ、顔」といっていいですよね。顔と同じくらい、ぜひ、髪にも愛を注いであげてください。

ヘアライター 佐藤友美(さとゆみ)

日本初のヘアライター。 約20年のヘアライター人生で、約4万人、200万カットものヘアスタイル撮影に立ち合う。「美容師以上に髪の見せ方を知っている」とプロも認める存在で、日本はもとより、海外でも美容師向けの講演を行い、セミナーを受けた美容師はのべ3万人を超える。
歯切れのいい解説で、NHK「あさイチ」、MBS・TBS系「林先生が驚く 初耳学! 」などのテレビ、ラジオ番組などで活躍する一方、ヘアアドバイザーとして全国の女性の髪の悩みにこたえ、高い満足度を得ている。現在、ESSEonline「ヘアの問題白黒つけます」やmi-mollet(ミモレ)「さとゆみの『ドラマな女たち』ヘア&メイクcheck」などを連載中。著書に、ベストセラーとなった『女の運命は髪で変わる』(サンマーク出版)、『女は、髪と、生きていく』(幻冬舎)などがある。近著に『髪のこと、これで、ぜんぶ。』(かんき出版)。