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ヘアライター佐藤友美の 人生は髪から変わる

Special Hair Column

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気づきにくい、相談しにくい、女性の薄毛事情

男性の薄毛、女性の薄毛、その違い

先日、「ヘアスタイルの歴史」について学ぶ機会がありました。

たとえば、平安時代の女性にとっては、何よりも髪が重要。髪が長く豊かで黒々しいことは、それだけで美人の象徴でした。
源氏物語のような絵巻に残る女性たちは、みな、長い髪をたおやかに流しています。あれだけ長いと、髪を梳くことも一大事でしょうから、「長い髪をキープできること=深窓のご令嬢である」という記号でもあったわけです。

時代は変わり、今の女性は、カラーリングもしますし、ショートカットにもします。性別にとらわれず、自分の好きなヘアスタイルを選べるようになったのは、とても良いことだと感じています。
しかし一方で、「女性には髪があって当たり前」という考えは、平安時代(いや、もっと前ですね)から、ずっと変わっていないと感じます。

男性であれば、ある程度年齢がいけば「髪がなくなるのも、やむなし」といった風潮があります。坊主頭も「ヘアスタイル」として市民権を得ています。実際、男性の育毛市場の調査資料を見ると、40代、50代の男性は育毛に力を入れるけれど、さらに年齢が進むと育毛にお金をかけなくなるというデータがあります。
これは、「ある程度の年齢までは髪がほしいけれど、その先は、薄くなっても仕方ない」「周りもそうだし、自分だけ薄毛のわけではないから」と、見切りをつける男性が多いからでしょう。

でも、女性はそうはいきません。

男性のように、「ある程度の年齢になったら、髪がなくなってもいい」とは、なかなか思えないでしょうし、世間の空気感もそれを許してくれません。
年齢を重ねた女性のグレイヘアが市民権を得たのはこの5〜6年ですが、年齢を重ねた女性が坊主スタイルにしても良いとなる時代は、まだまだきそうにありません。

この点、女性の薄毛や脱毛のほうが、男性よりも深刻だと感じますし、男性に比べて相談できる場所もまだまだ少ないと感じます。

女性に多い「びまん性脱毛」

男性の薄毛には、2つのタイプがあると言われています。頭頂部から薄くなるタイプと、生え際が後退するタイプ。こういった薄毛は、自分でも気づきやすいし、その分はやくケアをしたり治療したりという手が打てます。

けれども、女性に多い薄毛は「びまん性脱毛症」といって、全体が徐々に薄くなり、ボリュームがなくなっていくのが特徴です。
男性のように、一部分の毛が一気に減るというわけではないので気づきにくいですし、ケアや治療が遅れることが多いのです。

以前、浜中先生にお話を伺ったところ、女性の場合は「最近、髪が薄くなってきた」と自分で感じたタイミングが、薄毛ケアや薄毛治療に乗り出すタイミングとして良いと教えていただきました。

というのも、女性の「びまん性脱毛症」は、人からはそれほど変化を感じられないことも多いから。
たとえ、家族や友人に「ええ? 全然薄くないわよ。まだまだ気にする必要ないのでは?」と、言われたとしても、本人が気になるようなら、それは、ケアのしどき。

また、薄毛の治療は早くスタートすればするほど、効果を得やすいとも聞きました。ですから、ご自身が気になるようなら、一度専門のクリニックで相談するのも良さそうです。

最近では、ファッション誌でも、薄毛の特集や治療方法が記事にされるようになりました。これまであまり大声で語られることのなかった悩みに対して、いろんな解決法が提示されることはとても良いことだと感じます。
みなさんも、薄毛に悩んだ時は一人で抱え込まずに、プロのアドバイスをもらう選択肢も考えてみてくださいね。

ヘアライター 佐藤友美(さとゆみ)

日本初のヘアライター。 約20年のヘアライター人生で、約4万人、200万カットものヘアスタイル撮影に立ち合う。「美容師以上に髪の見せ方を知っている」とプロも認める存在で、日本はもとより、海外でも美容師向けの講演を行い、セミナーを受けた美容師はのべ3万人を超える。
歯切れのいい解説で、NHK「あさイチ」、MBS・TBS系「林先生が驚く 初耳学! 」などのテレビ、ラジオ番組などで活躍する一方、ヘアアドバイザーとして全国の女性の髪の悩みにこたえ、高い満足度を得ている。現在、ESSEonline「ヘアの問題白黒つけます」やmi-mollet(ミモレ)「さとゆみの『ドラマな女たち』ヘア&メイクcheck」などを連載中。著書に、ベストセラーとなった『女の運命は髪で変わる』(サンマーク出版)、『女は、髪と、生きていく』(幻冬舎)などがある。近著に『髪のこと、これで、ぜんぶ。』(かんき出版)。