この記事の監修者

医療法人社団ウェルエイジング
Dクリニック東京 ウィメンズ

チーフ 糸井 麻美 (いとい あさみ)

2013年、クリニックに入職。入職時より女性の発毛治療と抗加齢医学を学び、カウンセラーとして患者さまからのお悩みをお聞きし、治療前の不安な気持ちに寄り添い、安心して治療を開始できるように心を尽くしてきた。
現在はDクリニック東京 ウィメンズ のチーフスタッフとして活躍中。患者さま一人ひとりに丁寧に向き合う診療を行うよう、スタッフに対して接遇向上や発毛治療に関する知識の強化を図るとともに、患者さまが心地よく過ごせる雰囲気づくり等にリーダーとして注力している。

産後脱毛(分娩後脱毛)は、妊娠~出産を経て女性ホルモンの分泌が大きく変化することで起きます。妊娠するとたくさん女性ホルモンが分泌されるため、毛髪の成長期は通常より長くなりますが、出産すると急に元に戻るため、髪の毛がいっせいに休止期に入って抜けるのが、産後脱毛(分娩後脱毛)の仕組みです。

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どうして抜ける?いつまで続く?産後脱毛(分娩後脱毛)

経産婦の多くが産後脱毛(分娩後脱毛)を経験しています。
「出産後脱毛(分娩後脱毛)症」「分娩後脱毛症」とも呼ばれますが、この抜け毛は、ホルモンバランスの変化と、その影響で起きるヘアサイクルの変化が大きく関係しています。

・ホルモンバランスの変化
・ヘアサイクルの変化

それぞれを順に見ていきましょう。

ホルモンバランスの変化

女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種類があります。
エストロゲンは、女性らしい体つきや肌の潤い、髪のツヤなどを保つ作用があり、別名「美人ホルモン」とも呼ばれます。
プロゲステロンは、子宮内膜を整える働きがあり、妊娠の成立や継続には欠かせません。

妊娠すると、この2つのホルモンの分泌が徐々に増え、妊娠後期には胎盤からも分泌され、妊娠前と比べると、どちらの分泌量もかなり多くなっています。

出産を終えると、女性ホルモンの分泌量は妊娠前の量に戻るため、一気に減少します。この急激で大きな変化に体が追い付かず、ママは心身ともに不調になるのです。

女性ホルモンとヘアサイクルの関係

通常のヘアサイクルは以下のとおりです。

<成長期>毛母細胞が活発に細胞分裂を行い、髪を太く長く伸ばし育てている(約2~6年)

<退行期>毛母細胞の活動が弱まり、髪の毛の成長も止まる(約3週間)

<休止期>寿命の来た髪が抜けるのを待っている状態で、毛根では次の髪が生えるのを待っている(約3~4ヶ月)

妊娠中はエストロゲンもプロゲステロンもたくさん分泌されています。
そのため、髪の毛のツヤが良くなるだけでなく、ヘアサイクルにも影響が及びます。
エストロゲンの影響で成長期が延長されているため、本来ならサイクルの成長期から退行期、或いは休止期へと移行する時期になっても、ずっと成長を続けるのです。

普通ならとうに寿命が来て抜けているはずの髪の毛が抜けずに残っているため、妊娠中は、実は抜け毛が少なかったはずです。気づいていた方はいらっしゃいますでしょうか。

それが、出産を機に、エストロゲンもプロゲステロンも分泌がガクンと減少して妊娠前の量に戻り、今まで成長期を維持していた髪が、一気に退行期や休止期に入ってしまうことで抜け毛が増えるのです。
これが「産後脱毛(分娩後脱毛)」です。

産後脱毛(分娩後脱毛)の量には個人差があり、シャンプーのたびに気になる人もいれば、さほど苦にならなかったという人もいます。

休止期に入った毛根は、通常3~4ヶ月でまた成長期へと移行し、また新しい髪の毛が生えてきます。
産後脱毛(分娩後脱毛)で抜けてしまった髪の毛も、徐々にまた生えてきます。
産後脱毛(分娩後脱毛)の場合一般的に、産後半年~1年前後で毛量は元の状態に戻ると言われています。

止まらない!?産後脱毛(分娩後脱毛)

産後脱毛(分娩後脱毛)がいつまで続くかというのは、個人差があり、一概に「いつまで」とは言えません。
大半の女性が、半年~1年前後で元の毛髪の状態に回復してきますが、中には一向に抜け毛が治まらない人もいます。

いつまでも続く産後脱毛(分娩後脱毛)の理由は何でしょうか。

これには3つの理由が考えられます。

生活習慣の乱れ

産後は、慣れない育児でそれまでの生活リズムが大きく崩れます。
授乳のために睡眠が細切れになり、睡眠不足気味になることも少なくありません。
また、どうしても運動不足にもなりがちです。

誰のせいでもありませんが、こうした生活習慣の乱れや運動不足は、ストレスのもとにもなりますし、発毛や育毛にも良くありません。

栄養バランスの乱れ

産後は、母乳をつくるために、母体が多くの栄養を必要としています。
健康な髪の毛をつくり育てるために必要なタンパク質や鉄分、ビタミン、亜鉛などが極端に不足すると、発毛や育毛にも悪影響です。

赤ちゃんの生活リズムとママの生活リズムはなかなかうまく合わないもの。そのリズムのズレから、食事を食べ損ねたり、不規則になったり、簡単なもので済ませてしまったりすることも、栄養バランスの乱れにつながります。

産後のストレス

ストレスが脱毛を促進することは知られています。
産後の一時的なうつ状態「マタニティブルー」で感情が不安定になることがあるのは、ご存知ですね。
さらに、赤ちゃんのお世話による疲労や、思うように行かないイライラなど、産後は何かとストレスが溜まりがちで、不安定な気持ちに拍車をかけます。

赤ちゃんのいる生活に慣れてくると、産後のストレスも軽減されることと思います。

こうして改善、産後脱毛(分娩後脱毛)

できるだけ早く改善したい産後脱毛(分娩後脱毛)。
そのためのヒントをいくつかお話しします。

食生活の改善

まず、規則正しい食習慣を取り戻しましょう。
バタバタしていて食事どころじゃない!という気持ちも分かりますが、それでも食事は大事です。できるだけ、発毛・育毛に必要なタンパク質、鉄分・亜鉛などのミネラル、ビタミンなどを意識して摂取することが良いでしょう。

変わってしまった体型を気にしてダイエットを決意する人も少なくありませんが、それはもう少し後で。体調が妊娠前の状態に戻ってからにしませんか。
今は、出産という一大事業を終えて疲れている体をゆっくり休めましょう。
栄養バランスを無視したような無理なダイエットは、体のためにもよくありませんし、場合によっては産後脱毛(分娩後脱毛)の回復を遅らせてしまうことにもなりかねません。

シャンプーを見直す

抜け毛を感じる場面の1つがシャンプー時です。
もしも、シャンプーの時に抜け毛が気になるようなら、刺激の少ないシャンプーにしてみてはいかがでしょう。
育毛シャンプーとして売られているものを試してみるのも良いかもしれませんね。
シャンプーはぬるま湯を使用して指の腹を使って洗い、すすぎ残しのないように丁寧にすすぎましょう。

(参照|メンズヘルスクリニック東京「シャンプーの選び方と正しい洗髪方法。AGAに効果的なシャンプーは?」)

ストレス発散

赤ちゃんが生まれると、生活のリズムががらりと変わります。
睡眠時間が少なくなるのはもちろん、外出さえ思うようにできません。
ストレスも溜まりがちになりますが、上手に発散する方法を見つけて、ストレスを溜め込まないようにすることも大事です。

お喋りや散歩など、「今の自分にできる」気分転換法で上手にストレスを発散させましょう。

ヘアスタイルを変えてイメージチェンジ

ふだんは気にならなくても、産後脱毛(分娩後脱毛)の時期は、自分の頭部にやたら目が行きます。
そのたびに「また薄くなった」「また抜けた」と気にしているようではストレスが溜まるいっぽうです。
いっそショートヘアにしたり、ウィッグを使ったりして、薄毛が気にならないヘアスタイルで日々を過ごすことを考えてみることも良いでしょう。
新しい貴女を発見することができるかもしれません。

こうして改善、産後脱毛(分娩後脱毛)

発毛治療専門クリニックで産後脱毛(分娩後脱毛)を改善

産後脱毛(分娩後脱毛)そのものは多くの女性が経験するもので、何ら心配するものではありません。
通常は半年~1年前後で回復します。
しかし、産後脱毛(分娩後脱毛)の量が多い場合や、半年~1年を経過しても改善の兆しが見られない場合は、もしかしたら産後脱毛(分娩後脱毛)以外の理由で脱毛が起こっているかもしれません。
そんな時は早めに発毛治療専門クリニックを受診することをお勧めします。

毛母細胞は加齢によっても機能が低下します。産後の体力は回復しても、髪の状態が戻らないということも考えられます。

産後脱毛(分娩後脱毛)(分娩後脱毛症)に関してはこちらのコラムもどうぞ。

産後の女性に特有の『分娩後脱毛症』って何?

ウィメンズヘルスクリニック東京の薄毛治療

ウィメンズヘルスクリニック東京は女性の薄毛治療に特化した専門クリニックです。
髪の悩みはとても繊細です。どうしても自分の髪だけ薄いような気がしてしまうし、なかなか親しい人にも相談できません。
そうして悩みを抱え込んでいては、せっかく赤ちゃんと向き合っていても心から笑えませんね。
どうぞ1人で悩まず、相談にいらしてください。
長年培った診療経験をもとに、1人ひとりの頭髪や薄毛に合った治療方法をご提示いたします。

薄毛治療に気おくれしてしまう人もいらっしゃるでしょう。
まずは無料カウンセリングで自分の髪の毛や頭皮の状態を客観的に見てもらうだけでもいかがですか。

ウィメンズヘルスクリニック東京 無料カウンセリング

発毛治療専門クリニックで産後脱毛(分娩後脱毛)を改善

(まとめ)

多くの場合、半年~1年で回復する産後脱毛(分娩後脱毛)は、通常はさほど心配の必要な脱毛症ではありません。
しかし、「産後脱毛(分娩後脱毛)だと思っていたら別の脱毛症を発症していた」ということもありますから、いつまで経っても脱毛が治まらない、抜け毛がいつまでも減らないと感じたら、早めの対処が肝心です。

髪が決まらないと気分も上がりません。
産後脱毛(分娩後脱毛)があまりに気になるようなら、是非クリニックに足を運んでみましょう。
また、気になる女性の薄毛については、こちらのコラムをあわせてご覧ください。

女性特有の薄毛FAGAの原因と治療法は?
頭部全体で髪の密度が減ってしまう「びまん性脱毛症 」とは?
大量のフケが出る粃糠性湿疹(脱毛症)の原因と対策
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